新型コロナウイルス感染症の日を追っての拡大が、日本社会に大きな影を落としています。首都圏では外出自粛が要請され「爆発的感染を防ぎうるか否かの重大局面」とされています。
 建設産業にもたらされる影響も深刻です。現場での感染防止徹底とともに、資材供給ストップによる工程の遅れや、現場閉鎖を余儀なくされた場合の対策にも万全が期されなければなりません。
 全建総連関東地協連絡会・第71回大手建設・住宅企業交渉は、集団での交渉に代えて、新型コロナ対策での各社への緊急の要請を行うことになりました。

[要請事項]
 1.建設現場における感染予防対策の徹底と就労環境の改善について
(1)現場の換気に特段の努力をはらうこと。
(2)朝礼については、時間をずらしての複数回実施や、職長のみの参加にするなど多人数の密集・密接を避け、短時間で行うこと。
(3)詰所、現場各所への手洗い設備、アルコール消毒液の設置、検温など、接触感染を防止すること。
(4)元請としてマスクを配布し、飛沫感染を防止すること。

2.下請け契約及び下請代金支払の適正化の徹底について
 (1)下請業者が施工する現場において、発注者・元請・上位業者から、工事又は業務の一時中止や工期又は履行期間の延長の申し出、指示等があった場合、「下請業者の責めに帰すことができないもの」であることを明確にし、工事又は業務の一時中止や設計図書等の変更、工事代金の追加等について協議し、合意・確認について必ず書面で再契約を実施するよう、最終下請まで元請から指導を徹底すること。
(2)工事の一時中止・延期や資材の納入遅れ等により、元請と下請あるいは下請間の工事内容に変更が生じる場合は、下位業者に不利益が生じないよう、変更内容に関して書面による見積依頼及び見積書の提出を徹底するとともに、各々の対等な立場に基づき、適正な手順により、書面による契約がなされるよう、元請として最終下請まで管理を徹底すること。
(3)工事の一時中止・延期や資材の納入遅れ等により、元請と下請あるいは下請間の工事内容の変更は、経営基盤の脆弱な中小零細企業の資金繰りに直結し、支障をきたす恐れがあります。公共工事及び民間発注者においても、中間前払金及び既済部分払の活用等を促進し、資金繰りに支障が生じないよう適切に配慮すること。
(4)新型コロナウイルスの影響により下請業者間に賃金・工事代金不払いが起きることのないよう、徹底した配慮を行なうこと。不払いが起きてしまった場合、建設業法41条2項3項の趣旨に基づき立替払いを行なうなど、下請と労働者を保護すること。

3.下請保護・雇用環境の改善について
(1)工事の一時中断等に伴う、日給月払い労働者、一人親方等への賃金・単価補償、補填を元請責任で実施すること。 
(2)最終下請業者まで雇用調整助成金の活用、労働者への休業補償等が実施できるよう、元請責任を果たすこと。

[追加要請]
1、健康診断結果票および労災保険加入証明書の提出期限について、柔軟な対応をするよう現場単位まで徹底すること。
2、書類未提出の下請業者・労働者に対し、現場入場を制限するなどの不利益な対応を行なわないこと。